防犯イベントで子供に教える「いかのおすし」
子供の安全を守るために
学校生活が始まると、子供さんが物騒な事件に巻き込まれた、というニュースが聞こえてきます。「休みの間は子供がずっと家にいて大変だったけど、学校が始まって楽になったわ」という主婦の方もいらっしゃるでしょうが、子供が目の届かない所にいるというのは、それはそれで不安ですよね。子供は地域と学校、みんなで守っていかねばならない社会になっています。市民住まい向上委員会では、子供の防犯をテーマにしたイベントを開催しています。
「いかのおすし」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。イカのお寿司は美味しいですが、お寿司のことではありません。平成16年に東京都教育庁(東京都教育委員会)と警視庁少年育成課というところで考えられた標語です。
「いか」は「行かない」ということ。知らない人にはついていかない。「の」は「乗らない」。知らない人の車には乗らない。「お」は「大きな声で叫ぶ」。「す」は「すぐ逃げる」。「し」は知らせる。何かあったらすぐに知らせる。全部つなげると「いかのおすし」になります。これを子供達に実践してもらうために防犯とスポーツを組み合わせたイベントを行っています。内容には様々なものがあります。
例えば子供がまっすぐ走って逃げても、大人にはすぐに追いつかれてしまいます。そこでジグザグに走ることを教えるのです。子供の方が小回りは利きますからね。
それから、いざという時に声が出ないお子さんも多い。大の大人でも緊張すると声が出ない時があります。イベントでは声を出す練習も行います。
2014年には指導スタッフとしてトライアスロン世界9位(当時)の鎌田和明さんが協力してくれました。本格的でしたね(笑)。私は防犯は教えられますが、走り方は教えられませんので。
これは「防犯スポーツプロジェクト」として毎年行っているイベントです。他にも防犯・防災普及活動としては、町内会、自治会などでの防犯教室や防犯パトロールのアドバイスも行っています。防犯診断や犯罪に強い町づくりのためのアドバイス、耐震診断や減災のアドバイスも随時行っています。各種相談会なども設けていますので、機会がありましたらお気軽にお越しください。
市民住まい向上委員会のホームページには、住まいのトラブルだけでなく、防犯・防災・減災についても各種イベント情報やレポートがアップされておりますので、ぜひご活用ください。
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- [コラム著者]矢野克己
- 一般社団法人市民住まい向上委員会代表理事、「住まいのトラブルバスター」(ラジオ日本)パーソナリティ。主な経歴として建設業界30年、建物診断約7,000棟以上、施工実績約4,000棟、セミナー・相談会等の講演や研修等実績300回以上。
市民住まい向上委員会とは「防犯・防災・住宅性能の向上等を一般市民に対し普及、支援活動を行う」事を目的として活動する非営利団体で、安全で安心して暮らせるような住まいの実現を目指し、啓発活動やセミナー講演、イベントなどを行うだけでなく、相談会・メール相談・面談なども行っております。