自然素材は工夫次第で手が届く!
快適フローリングで床暖房いらず!?
アトピッコハウスの代表取締役、後藤坂さんのインタビュー、最終回です!
斉藤 最後にフローリングの自然素材についてお伺いします。ウチはボンドが取れて浮いてしまった部分が3箇所ほどありまして、僕は全面直したかったのですが、奥さんが「それは贅沢だ」と言っている、という。浮いた部分をくり抜いて、2箇所補修をしました。ただ、最近は上から貼ることができたり、フローリングにも色々な素材があるようです。種類が多すぎて、よくわからないのですが……。
後藤 メーカーさんで作っている合板のフローリング、「複合フローリング」とか「カラーフローリング」とか、呼び名は様々ですが、そういった新建材と言われるものから、丸太から切り出してきた無垢材のフローリングまで、本当に多種多様です。まず、色や柄を選ぶ以前に、素材で検討されてはいかがかな、と思います。一般的なフローリングはこれ(実物を示しながら)、合板です。こちらは無垢材。実はこの2つをスタジオに来る直前まで冷凍庫で冷やしていました。まず、合板の方をベタッと触ってみてください。
斉藤 ……あっ、冷たい!
後藤 今度は同じ温度で冷やしていた、パインの無垢フローリングを触ってみてください。
斉藤 ……全然違う! 冷やっこくないです。
後藤 今度は桐タンスに使われる、桐のフローリング。
斉藤 ……これは逆に暖かい!
後藤 でも、実は温度は一緒なんですよ。合板は接着剤で貼り固めているので、温度を奪ってしまうのです。パインの無垢は適度な空気層があるので、熱を跳ね返してくれる。桐はたっぷりと空気の層があって、断熱材になっているので、手の熱を弾き返してきます。もし、冬の深夜にトイレに行く時、自分の家のフローリングが合板だったら、冷やっとします。でも、桐だったら暖かい。素足でトイレに行っても大丈夫です。
斉藤 床暖房までは行かなくても、冬が快適になるわけですね。
後藤 樹脂を選べば、床暖房をする必要はないと思います。ただし、傷が気になる人の場合は、あまり柔らかい木を選ばない方がいいです。傷が付くのは嫌だけど、そこそこ暖かい木が良い場合と、傷は付いてもいいから暖かい木が良いという場合は、選ぶ木が変わってきます。
斉藤 そうやって素材を選ぶ。色などは後ですね。
後藤 私がお勧めしているのは、クリア塗装。色を付けずに木の色を活かす塗装ですね。
斉藤 最初におっしゃっていた「かっこいい」選択ですね。逆に贅沢。素材でこれだけ違うんですね!
後藤 差額で考えれば、自然素材は手が届かないものではありません。
斉藤 洋服と一緒ですね。いい素材のものを着ると気持ちいいし、身軽。
後藤 あと、お友達に自慢できます(笑)。
斉藤 最近ウチに友達があまり来ないのは、そういうことか!?(笑)
今日は色々と教えていただき、ありがとうございました。
後藤 こちらこそありがとうございました。
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- [コラム著者]矢野克己
- 一般社団法人市民住まい向上委員会代表理事、「住まいのトラブルバスター」(ラジオ日本)パーソナリティ。主な経歴として建設業界30年、建物診断約7,000棟以上、施工実績約4,000棟、セミナー・相談会等の講演や研修等実績300回以上。
市民住まい向上委員会とは「防犯・防災・住宅性能の向上等を一般市民に対し普及、支援活動を行う」事を目的として活動する非営利団体で、安全で安心して暮らせるような住まいの実現を目指し、啓発活動やセミナー講演、イベントなどを行うだけでなく、相談会・メール相談・面談なども行っております。