屋根塗装の必要性
屋根塗装は屋根を保護する手段の一つ
屋根は家の中でも最も重要な部位の一つです。春夏秋冬、毎日天から降り注ぐ太陽光線を遮り、風雨や熱気、冷気などから住人を守るのが屋根の役割。台風や積雪、雹(ひょう)などにも耐えなければなりません。
当然、屋根は構造としてしっかりしていなければ用を為しませんが、もう一つ家を守るうえで大切な役割を果たすものがあります。それは屋根塗装です。
もちろん、塗装が必要ない屋根もあります。例えば日本瓦は基本的に塗装が必要ありません。高温で焼き上げるこどで非常に硬くなる日本瓦は、耐久性が極めて優れているのです。
にもかかわらず、日本瓦専用の塗料も市販されています。塗料には単に外観を整えるだけでなく、塗膜によって塗装物を保護し、劣化を抑える働きがあるからです。
・瓦屋根
和風の建物に合う和瓦(日本瓦)と洋風の建物に合う洋瓦があります。先にも述べたとおり、基本的に塗装は必要ありません。
・スレート屋根
コロニアルやカラーベストと呼ばれることもある屋根材で、近年新築住宅で多く使われています。スレートは約10年に1度塗り替える必要があります。
・金属系屋根
ガルバリウム鋼板、アルミ、フッ素鋼板、複合鋼板など、様々な種類があります。やはり約10年に1度塗り替える必要があります。
屋根塗装劣化のサイン
屋根の塗装には防水層としての役割があります。例えばスレート瓦は、表面の防水を塗装に依存しています。約10年経つとこの防水効果が切れるので、塗り替えないと劣化症状が出てきてしまうのです。
屋根塗装の劣化サインには次のようなものがあります。
・色褪せやチョーキング
屋根の色が薄くなったり、表面を手でなでると白い粉がつくようになったら、塗装が劣化し始めた証拠です。
・雑草や苔、カビが生える
経年劣化によって屋根に雑草や苔、カビが生えることがあります。塗装が劣化して屋根材が水を弾かなくなっていると考えられるので、塗り替えが必要です。
・塗装が剥がれている
塗装のひび割れ、ずれ、剥がれが生じると雨漏りの原因になることがあります。特に剥がれた場合は屋根塗装の効果がゼロになっているので、急速に劣化が進んでしまいます。早急に塗り替える必要があります。
「約10年に1度塗り替える必要がある」というのは、あくまでも目安です。ここに挙げたような症状が現れたら、すぐに対応しましょう。それが結果として屋根の寿命を延ばし、トータルコストを抑えることにつながります。
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- [コラム著者]矢野克己
- 一般社団法人市民住まい向上委員会代表理事、「住まいのトラブルバスター」(ラジオ日本)パーソナリティ。主な経歴として建設業界30年、建物診断約7,000棟以上、施工実績約4,000棟、セミナー・相談会等の講演や研修等実績300回以上。
市民住まい向上委員会とは「防犯・防災・住宅性能の向上等を一般市民に対し普及、支援活動を行う」事を目的として活動する非営利団体で、安全で安心して暮らせるような住まいの実現を目指し、啓発活動やセミナー講演、イベントなどを行うだけでなく、相談会・メール相談・面談なども行っております。